俺とお子ちゃま彼女
小谷さんの性格が…なんとなく変わった気がする。


こう…柔らかくなった。


「唯斗?」


何も言わない俺に小谷さんは笑顔を向ける。


「…小谷さん…」


「…ん?」


ダメかもしれないけど…


「気になること…聞いていい?」


「…何?」


不思議そうな顔をしている。


「あの時さ…なんで…なんで泣いてたの?」


ハッとした表情に変わる小谷さん。


そんな小谷さんと俺との間に微妙な空気が通り抜ける。


やっぱり答えてはくれないよな…。


「ごめん…。今のナシで。」


俺はクラスの奴らが入ってきたということもあり、教室をあとにした。


でも行くところもなく…筆談をしたあの空き教室に向かった。


ガラッ━


俺は入りもともと開いていたドアを閉めてイスに座った。


机に手を置き寝る体勢に入る。


ガラッ━


誰かが入ってきた。


「唯斗…。」


この声を聞き、俺はガバッと身体を起こした。


「こ…小谷さん…。どしたの?」


俺は足下を見ている小谷さんを覗きこむようにして問いかけた。


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