俺とお子ちゃま彼女
「別れたのは…昨日なんだ。陽夜先輩から話があるって言われて…。」


昨日!?


「陽夜先輩…引っ越すんだって…。」


小谷さんが…引っ越す?


「どこにだよ?」


やっと声が出た。


「…アメリカ…。」


日本のどこかじゃなくて…アメリカ…!?


「小谷さんは…いつ!?いつ行くんだよ!」


「明日って…言ってた…。」


雪哉は泣きながらも答えてくれた。


「遠恋になるから別れようって言われたのか…?」


雪哉はうなずく。


「雪哉!なんで承諾したんだよ!お前の想いってそんな程度なのか!?」


「唯兄!落ち着いて…?」


気が動転していた。


「ご…ごめん…。」


俺はひとまず深呼吸して心を落ち着かせた。


「兄貴…俺、そんな程度の想いじゃなかったよ…?」


雪哉…


「別れを拒もうとした…でも…できなかったんだ…。」


拒めばよかったのに…


「な…なんで…」


「陽夜先輩が…陽夜先輩が本当に好きな人を知ってるからだよ!」


「「えっ!?」」


俺も弥生も驚いた。


「いや…正確には気づいた…かな。」


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