俺とお子ちゃま彼女

「母さんからは許可もらったよ。雪哉が聞いてたとこは母さんの芝居だ。あのあと、『な～んてね！』ってさ…。」


「はぁ…？おふくろも若いな…長生きするんじゃね？」


雪哉はため息をついた。


確かに…若いな…。


「まぁ、長生きはいいことじゃん…？」


「そうだよな！ってことは、親父だな。親父は…反対しそうかも…。」


やっぱりか…。


そう思うのは俺だけじゃないよな。


「親父の期待って相当だしな。違う言い方すると親バカ。」


うんうん。


父さんは過大評価しすぎなんだ。


俺がもし進学校に行ってたら、こんなにいい成績は絶対とってなかったし。


「とりあえず、勉強もがんばるみたいなこと言っとけばいいんじゃない？」


「それしかないよな…。」


雪哉の言ったことは俺も考えていた。


それしかねぇし…。


「「あっ…」」


俺たちは同じタイミングで言った。


親父が…帰ってきた音がしたから。