俺とお子ちゃま彼女
土曜日━


俺は名刺に書いてある場所、事務所に行った。


「…失礼します。」


ドアの前で少し躊躇してから、恐る恐る入った。


どの人も忙しそうだ。


「あの…」


とりあえず一番近くにいた女性に声をかけた。


「はい…あれ?もしかして、今日来る予定の唯斗くん?」


いきなり名前を当てられびっくりする俺。


「水島唯斗です。でもなんで…」


「末永さんから聞いてるわよ!今、末永さん呼んでくるから待っててくれる?」


冷静に考えるとそれしかないよな。


「…はい!」


それから少しして末永さんがやって来た。


「唯斗くん、こっちの部屋に来て!」


そう言われて、俺は末永さんに着いていく。


「唯斗くん、これが契約書。サインお願いできる?」


着くなり出されたものは1枚の紙…契約書。


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