ミャウミャウにキスを。
「ほら、食べろよ。」

私は、シブシブ。
カリッと食べてみた。
あれ?結構美味しい。
カリカリッ。

美味しくて。
ミャウミャウ鳴いた。

「そうか、美味しいか。良かったな。」

正史は、バスルームにスイッチを入れて、
ベットの方に行くと、服を着替え始めた。
グレーのスェットスーツ。

「白猫、あ、白猫に名前つけなきゃな。」

え?名前?私は凛なのに。
ミャウミャウミャウ〜。

「ミャウミャウか…ミャウミャウにしよう。決まり。」

ミャウミャウ?
私の名前?

「ミャウミャウ、俺の彼女、凛って奴なんだけど。やっぱり家に帰らないんだ。友達の所にも居なくて…警察に届けるらしい。」

ああ、やっぱり私、行方不明なんだ。
お父さん。
お母さん。
どうしよう。
ミャウ〜。

「俺が誕生日に待ち合わせに行けなかったから、何かあったんだな。俺、どうしたら…。」

私は、正史にスリスリした。
正史、私は凛なのよ。
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