ミャウミャウにキスを。
優しい彼。
熱い。
体中が熱い。
震えが来た。


動けない。


「おい、ミャウミャウ。どうしたんだ?震えてるな…。」

ベットから起きた正史が、私に触れる。

「おかしいな。俺の風邪が移ったかな。」

熱いよ、正史。声も出ない。

「グッタリしてるな…駅の方に獣医さんがあったな。連れて行くか。」


正史は、ガサガサと自分のボストンバッグを出すと、
私をバスタオルでくるんで、バッグの中に入れた。


正史と、外出。
猫の姿になってから、久しぶりに自由ヶ丘の街に出た。
バックの中は、暗い。
震えながら、うずくまった。


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