ミャウミャウにキスを。
気が付くと、
正史の部屋に帰っていた。
私は、ベッドの上。

動けない。
熱くて、重くて。

私は、白猫ミャウミャウのまま。

もう一度、凛になって、正史に会いたい。

「ミャウミャウ、気がついたか?」

正史が、私を撫でる。

「いま、薬を飲ませてやるからな。」

私の口にスポイトを運んだ。
ゆっくり、飲み込む。

「よし、良く飲んだな。」

窓から、月明かり。
大きな満月が見える。

「ミャウミャウ、俺が治してやるからな。」

正史、会社、休ませちゃったね。
ごめんね。
私、何にも出来なくて。

力を振り絞って、
正史、ミャウ〜って、鳴いた。
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