sunflower
プロローグ
「その・・・春って人はどんな人だったの?」
充洋は言った。
“春”・・・。その愛しい響きに動揺する私。
思わず、視線を落とす。
そんなこと、言えないよ。
そんなこと言ったらあなたは私を嫌うでしょう?
「バカだなぁ・・俺が頼んでんだ。言ったって嫌いになったりなんかしない。
ただ・・・今だって、明にとってのそいつはでかいんだろ?」
もう忘れたの。
忘れたのに、なんでだろう?泣きそうだよ。
「だから、俺はそいつを超えてみせる。
そいつより、大きい存在になるんだ。
だから・・・どんな人だったか教えてくれないか?」
充洋は優しい。
私が思ってることをすぐに見抜くし、それに気を使って接してくれる。
この人になら、春のことを話そうと思った。
でも・・・