sunflower
試合当日。
少し早めに行ったけれど、体育館の中は混雑していた。
どんっ
人混みの中、誰かにぶつかった。
「すいませんっ」
「すまんな。」
スーツでビシっと決めてる、眼鏡をかけたお偉いさんっぽい人だ。
「キャーー!!!」
歓声と共に、選手達がドアから出てきた。
「そういえば、春ってスタメンなんだよね。」
「一年なのにすごいね。」
「いいなぁ~。明はそんな彼氏がいて。」
「かっ、彼氏なんかじゃないよ!」
「でも好きなんでしょ?」
「・・別に。」
「わかりやすすぎ。」
乗り気で来てない瑞穂がため息混じりに言った。