sunflower



「明。」

数日後、由香が、私に話しかけてきた。

まだ一ヶ月も経ってないけど、もう何年も前かのように感じる、由香の私の名前を呼ぶ声。

嬉しいよ。


由香の顔を見ると、目が少し充血していて、まぶたは腫れていた。

「どうしたの!?」

「ごめんなさいっ!!」

由香は私に頭を下げてきた。

「えっ!?なんで!?
 由香に悪いことされた覚えないよ?」

「だって私!
 あれから、明のこと最低だと思ってた。」

あ、やっぱ?

そうだよね。最低だよね。


「でもね、春にも同じようなこと言われて、最初は信じてなかったけど、本当っぽかったから・・・陽介に聞いてみたの。
 “お前は遊びだ”って、はっきり言われちゃった。」

そう言って笑う由香。

由香は作り笑いが上手い方だけど、今日は下手だよ。

無理しないで。



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