sunflower
「由香、ちょっといい?」
「え?・・うん。」
由香に代わって、春が私の隣に座った。
なんか気難しそうな顔をしている。
「どうしたの?」
「できれば、今日のこと・・
忘れて?」
「え?」
「まさか俺だって気絶すると
思わなかったし、
ジェットコースターにも観覧車にも
乗れない男って・・・
格好悪いだろ?」
そんなこと考えてたんだ。
「春は春でいいじゃん。
今日でいろんな春がわかったよ?」
「でも格好悪い俺は嫌だ。」
「飾ってる春は本当の春じゃない。
本当の春の方が好きだよ?」
「そうか?」
「そうだよ。」
表情をコロっと変えた。
まるで、子どもの様に。