一夜の過ち・・・からの恋


お昼時ちょうど新川さんと
廊下で一緒になったので
隅へと呼んだ。


「金曜日あたしたちが一生懸命やった書類だけど
あれってもうあの時点で提出してたの?
もしかして必要のないことをしたってこと?」


「いや」


あたしに言われても冷静な口調で返してくる。


「朝部長が言ってたよね?
金曜日に提出したとかなんとか」


「ああ・・・あれね」


「わざとですか?あれって
あたしの邪魔をするために?」


「邪魔?何それ?」


「え・・・」


「もしかしたら間違ったまま
提出してしまったかも・・・と
思ったからやり直しただけだけど?
やっぱり訂正が必要だったから
やり直してて正解だった!
それが何?邪魔って何?」


「あ・・・いえ・・・」


あたしの余計な勘違い
言うんじゃなかった。


どうしよう・・・この雰囲気
ステーキのお礼を言わず
変な言いがかり付けてしまった。



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