僕が彼女にチョコを貰えなかった理由
おまけ1〜龍人の場合〜
彼女の部屋の扉の前で大きく深呼吸する。
俺は、これからどんな現実が待ち受けていようとも、それを受け止めるつもりだ。
事の発端は昨日、春香とのデートの後に、高校からの友人でもある鷹の家に行った時だ。
鷹の部屋に通されると、テーブルの上の赤いラッピングの箱に目がいった。
「あ、気がついた?これさぁ〜彩花に貰ったんだ〜。」
デレデレと締まりのない友人を見ると、
「何だよ。お前も貰ったろ?」
意味の分からないことを言われた。
「何を?」
「え?チョコだよ。バレンタインのチョコ。
彩花がみんなで一緒に作ったって言ってたぞ。お前の彼女も一緒じゃなかったのかよ。」
そう言われて固まった。
理由は知らないが、付き合ってバレンタインは3回あったが、春香からチョコレートを貰った事は一度も無い。
それについて特に疑問は無かったが、春香が手作りを用意したとなると話は別だ。
俺は、貰ってない。
じゃあ、春香の手作りは誰にいったんだ・・・
怖い
何考えてるのかわからない
それが今までの女の子からの俺の評価だ。
その俺に、春香という彼女は勿体ないくらいだ。
もしかして、春香はとっくに俺の事なんて好きじゃないのかも知れない。
そんなネガティブな考えばかりが頭をよぎる。
「おい!!龍人!!」
友人の声で我に返る。
「ん。」
差し出されたスマホの画面には、短く
『自分で直接確かめなさい。』
そう書いてあった。
俺は、これからどんな現実が待ち受けていようとも、それを受け止めるつもりだ。
事の発端は昨日、春香とのデートの後に、高校からの友人でもある鷹の家に行った時だ。
鷹の部屋に通されると、テーブルの上の赤いラッピングの箱に目がいった。
「あ、気がついた?これさぁ〜彩花に貰ったんだ〜。」
デレデレと締まりのない友人を見ると、
「何だよ。お前も貰ったろ?」
意味の分からないことを言われた。
「何を?」
「え?チョコだよ。バレンタインのチョコ。
彩花がみんなで一緒に作ったって言ってたぞ。お前の彼女も一緒じゃなかったのかよ。」
そう言われて固まった。
理由は知らないが、付き合ってバレンタインは3回あったが、春香からチョコレートを貰った事は一度も無い。
それについて特に疑問は無かったが、春香が手作りを用意したとなると話は別だ。
俺は、貰ってない。
じゃあ、春香の手作りは誰にいったんだ・・・
怖い
何考えてるのかわからない
それが今までの女の子からの俺の評価だ。
その俺に、春香という彼女は勿体ないくらいだ。
もしかして、春香はとっくに俺の事なんて好きじゃないのかも知れない。
そんなネガティブな考えばかりが頭をよぎる。
「おい!!龍人!!」
友人の声で我に返る。
「ん。」
差し出されたスマホの画面には、短く
『自分で直接確かめなさい。』
そう書いてあった。