クリスマスに泣かないように
『クリスマス、まで…?』
『うまくそれまでに別れられたんなら、私はあんたを合コンに招待してやろうと思う』
『や、なんでクリスマス』
『話聞いてた?クリスマスが一番傷つく日なんだから。
まわりはいちゃこきはじめて、自分は好きな人が妻といちゃつくところを想像するしかない…
地獄らしいよ?』
ゾッとした。
誕生日なんか目じゃないくらい辛そうだ。
周りにいちゃいちゃするカップルがいて、その中に嫉妬に狂った私が一人。
ああ、私、どうしようもなく大変な道に足を踏み入れたんだ。
『今さら気づいた?惚れた時点でもう遅いよ』
『う、ん』
『バカ…あああ、もう!あんたは姉ちゃんより素直だから、なんか心が痛むわー』
頭を撫でられた。
ポンポンではなく、左右に撫でる感じで。
そして、私の別れるための作戦が始まった。