クリスマスに泣かないように
電車に乗って、我が家の最寄り駅まで送ってもらう。
時間帯が時間帯なだけに、酔っぱらいのおじさんばかり。
若いみそらで酔いつぶれたクリスマスを経験してる事に、ほんのすこし羞恥心を覚えた。
駅から家まで歩きである。
寒さゆえか、猫一匹いやしない。
自宅のマンションをエレベーターで上がり、自分の階の廊下に出た。
そして、見つけてしまった。
「リエちゃん…」
「な、なんでっ…」
息が止まった気がした。