クリスマスに泣かないように
あーリア充滅びろ。私なんか何年彼氏いない歴あああ年だぜ
実はその前日に私は合コンを失敗していた。
だから余計にイラついていたのだ。
が。
『ねぇ』
『え、誰?』
廊下のすれ違いざま、いきなり知らない人に腕を捕まれた。
警戒してたら悲しそうな顔をされて、罪悪感が吹き出た。
『あの、甲田だけど』
『あ、忘れてた』
『えぇっ!ひどいっ…じゃなくて。ちょっと飲みに行かない?』
『合コン?』
『なんでそうなるんだよ〜!』
失敗したての私には合コンしか頭になかった。
で、飲みに行って思った。
あれ?この人面白い。
意外に気があって、それから私たちは仲良くなった。
タカシ、と呼ぶようになるのに時間はかからず、普通に飲みにいく中になった。
そして、心を奪われるのにも時間はかからなかった。