【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
「なんか、すみませんでした。
・・・でも、作り笑顔でも笑ってる方がかっこいいのに」
慌ててあやまる。
うん。もうしちゃダメだ。
顔に身体中の熱が集まってくる。
「冗談だ食えよ。」
またいつもの、不機嫌そうなかおに
なってる。余裕なんだろうな。
負けっぱなしだなぁ。
箸を持とうとすると、痛みがくる。
忘れてたけど、腫れてる。
いたいわけだ。
固まっていると
「どうした?」
涼が話しかける。
言葉のはしばしに
心配してくれてるのが わかる。
「ううん。なんでも・・・」
「うそだな」
言葉をかぶせてくる。
「気分悪いのか?」
心配かけている ごまかせない
「うん 実は箸が持てなくて
その、利き手痛めちゃった、みたいなの」
どうしようもないし
フォークでも、頼もうか
そう思ったとき