【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
「ただいま、帰りました。」
紅髪が、帰ってきたようだ。
「なに買ってきたんッスか?」
そういって、ちびが紅髪から袋を奪い取る
中身を、ガサゴソと漁っているようだ。
それを、(いたのをまったく気づかなかったけど)ずっといたらしい坊主が、
「お前はあとだ。」
と、取りかかる。
「俺、先に選ぶッスー」
「客人がさきだ」
と、騒いでいる。
・・・かわいい♪子犬のじゃれあいみたい。
その様子を、横目に紅髪はヘルメットを置いてこちらに来る。
そして、あたしと悠貴の前にペットボトルのミルクティーと缶のブラックコーヒーをおいた。
「ありがとう」
と、言って早速一口含んだ。
ちょっと、甘すぎるくらいの甘さにほっとする。
もう、さっき学習したばっかりなのに。
「そういや、なんでこいつ連れて来させたんすか?
一応、翼龍のメンバーなんすよ?」
紅髪は、悠貴に意味がわからないと言うように
小さくため息をついた。