【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
「あははは。
さなちゃんって、ほんと涼のこと好きだね」
え?
すき?
わかっちゃうんだ。
瞬くまに顔が赤くなるのがわかる。
「いやいや!
べ、別にそんなことは、
ないこともないけど・・・」
うろたえる、あたしを見ながら
悠貴は楽しそうに、携帯を操作した。
「携帯、見てみてみー
涼に送ったんと同じのを転送してみたんだー♪」
あんなに楽しそうに・・・なに送ったのよ。
と、怪しみながら文面を確認すると
「これ!?」
昨日の、写真だった。
あたしの、たくさんの写真。
変な顔のから、紅髪達と言い合ってるとこまで
いつのまに。
こんなの送るなんてひどい。
ひどすぎる。
「ちょっと、なんでこんなひどい!
なんで、酷い顔ばっかり。」
こんな、不細工な顔や間抜けな顔ばっかり送ってー
もう、怒った。
「え?」
悠貴が、予想外という顔をする。
「もっと、かわいく撮れてるのなかったの?
わたしが、涼のこと好きなの知ってて。
こんな、かわいくない写真送るなんて・・・」
意地が悪い。
そう続けようとしたのに、又しても言えなかった。
「ゴメン。ゴメン。
でも、最後まで読んでみ。」