【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
でも、本心じゃないのだろう。
悔しいと、言いつつもワクワクしているのが伝わって来る。
「じゃあ、まぁ楽しんでね。」
そういって、悠貴はまたあたしの手を拘束した。
逃げれないように足を使って
組み敷かれる。
慣れてるなぁー。
って、ちがうちがう。
のんびりしてる場合じゃない
またしても、悠貴の顔が近づいて来る。
まっすぐに見つめられて
んっと、怖くて目をつぶると
唇の端ギリギリに
くちづけられる。
!!!!!!
これって、キスに入るの?
はいらない?
どうなのっていうか、えーーーー?
パッと驚きにめを見開くと
ニヤッと、してやったり顔の悠貴が
眼に飛び込んで来る。
「もいっかい、いっとく?
ご希望なら、もっとすごいのを」
すごいの、ってえええええええええええ
「いや!
その、いいから。」
「残念。
ま、もうちょっと付き合ってね」
そういうと、悠貴の眼が怪しく光り
悠貴の手が制服のボタンにかかり
乱していく。
そして、胸元にも
キスマーク。
こわい。
こわい。
こわい。
悠貴が悠貴じゃないみたい。
「りょーーーーーーーーーう」
気づいたら、叫んでた。