【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
どうしよう。
こんな状態なのに。
こんな本気で心配してくれるなんて、
嬉しいかも。
「なに、笑ってんだ」
涼が足を下ろし
両手をついて
あたしを覗き込んでくる。
あたしの顔。
絶対にやけちゃってる。
でも
とめられない。
「涼。
助けに来てくれて、ありがとう」
嬉しくて 嬉しくて
顔の収まりがつかない。
しかも
こんなおいしい状況。
イケメンの腕の中。
もう、どうしよう。