【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~
不思議な女
んー?
今何時だ?
つーか、どこだっけ?
この教室。
いつもの社会科準備室じゃねぇな。
・・・確か、今日は入学式で準備がだりぃから人のこねぇ空き教室に来たんだった。
目を開けると、壁にかかっている時計を見る
もう、下校時刻だ。
あいつらは、帰ったか?
あいつらとは、俺が総長の翼龍の幹部メンバーの、
直と幸だ。
一応、覗いてくるか
「フワァー」
アクビが止まんねぇ
俺がアクビしながら、歩くだけで廊下が騒がしくなる。
女達は「キャー」って、騒ぐ。
男は道を開ける
うるせーな。
そう思いつつも顔には出さない。
こんなんに、イラつくなんてダセェしな。
早く行くか
スピードをあげて歩く
そうして、社会科準備室前に立つ
中から声がする。
「てめぇら、まだいたのか」
そういって、開けると見知らぬ女がこっちを向いて驚く。
誰だ?こいつ。