【完】翼龍 ヨクリュウ ~あたしとクールで腹黒な総長と~


古くねぇか?

こんにゃくって。






次は、階段で3階まで・・・か。

踊り場になんかあるな。




「なぁ、あの踊り場狭くね?」



さなに話しかけていると

ガサガサという、壁が音を立てて倒れてくる



いや、壁というより壁に立てかけてあった、

演劇部の背景か。






「ねぇ、このしかけって幸がつくったんでしょ!?

すごいよね。どうやって、準備したのかな。

ってか、手が込みすぎ」


興奮しているのか、矢継ぎ早にしゃべるさな

なんで、幸の話題なんかふるんだ。



「あ゛、そりゃ、幸の友達の協力だろ。」

声が不機嫌になっちまった。



「友達って、どんなつながりがあれば

あんなのが、準備できんの?」


と、さなは階段の方をさす。


「そりゃあ、夜の・・・

いや、いい。大人や大学生に頼んだんだろ」


っぶねー、禁止ワード出すとこだった。

さなは、顔をまたも真っ赤にしていた。



互いに黙ったまま歩いていると

、すぐに放送室に着いた。


辺りをみてもなにもない。



てぇ抜いたのか


嵐の前の静けさっか?





「ここだって!涼撮ろう!」



と、言うさなを

一瞥(いちべつ)すると



「ああ」



とだけいって

撮影場所の紙に近いた。






撮影後廊下にでて、歩いているとさなが

オドオドと話しかけてくる





「あ、あの。」

「は?なんだ。?」


早くいえよ。



「次、音楽室ですよね?


わざわざ一回階段通り越して、またもどる。




なんて、変なルートですね。


生徒会室や、音楽準備室、被服室なんかもあるのに




その辺は、全部スルーなんて、」



「なんか、仕掛けてます感いっぱいだな。」




まぁ、さっきの部屋になにもなかったって事は

次で仕掛けてくんだとうな。











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