大好きだよ?お兄ちゃん

玄関に猛スピードで行く。


すると目に映ったのは信じられない光景だった。




「お兄…ちゃん…」



杏の制服は泥まみれで


髪も乱れていて






泣いていた。




よたよたと俺の胸に近づいてくる。



「杏っ!?どうしたんだよ!?」





膝には赤い血がベッタリついていた。






「怖かった…よ…」



俺は杏が泣き止むまで



そこを動かなかった…。







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