大好きだよ?お兄ちゃん
「杏ちゃん?あ、杏のお兄さんですか…」


透き通った綺麗な声が聞こえた。

杏は?と聞く。

「杏ちゃんは随分前に別れましたけど…?」


そりゃそうだ。あれこれ言って今4時。


入学式終わってから5、6時間は過ぎていた。



杏は!?

杏はどうした!?






杏ー!!



必死に校舎を走り、探した。

汗で髪が崩れようがどうでも良かった。







「杏ー!!」



大切な妹が…いなくなったら…?

そんなことを考えると

息が苦しかった。酷くめまいがした。頭が割れそうだった。





「杏ー!!」






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