大好きだよ?お兄ちゃん

7 文化祭

*杏 side*


お兄ちゃんとケンカして数日。


朝ごはんも夜ごはんも一緒に食べなくなってしまった。


いや…お兄ちゃんはご飯を食べてないかもしれない。



学校から帰ってきて…

すぐ寝ちゃって…。




朝に早く起きてシャワーを浴びてるみたい。



正直、寂しいよ。

寂しいし、お兄ちゃんの気持ちがわからないよ。


だって… 兄弟だよ?

すごい確率の中、お兄ちゃんの妹になれたんだよ?


私は頭があまり良くないから、お兄ちゃんの高校には必ず、絶対入れないし…

年だって離れてるし…





会えなかったのかも…


しれないんだよ…?




ただいまと聞こえたが、思わず無視してしまった
あの言葉の返事。





「おかえり…」







お兄ちゃんのドアの前で、小さく呟いた。





< 78 / 133 >

この作品をシェア

pagetop