非リアな僕ら
「さっきのあんたの元カノの新しい彼氏、私の一昨日別れた元カレなんだけど、これって2人して浮気してたんじゃないの?」
「え、マジで?」
「マジマジ。正直私は好きになれなかったからどうでもいいんだけど。」
顔だけは良い俺の従兄弟は常に彼氏がいるけど、この口煩い性格も好きになってくれる男が現れないらしく、付き合っては別れの繰り返しである。
「浮気されてたのか…。」
「何?悲しいの?どうせあんたが振って関係は無くなったんだから。もう気にしなくていいんじゃないの?」
あっちもどうせ気にしてないし。
そういうこいつはなんでもなさそうだけど、俺はあいつが好きだったんだよ…。
「はぁ…とりあえずもう帰ろうぜ。用は済んだだろ。」
「そうするか。」
そう言ってあいつが彼氏と歩いて行った方を見る。
姿はとうの昔に消えてしまっている。