大嫌いなアイツの彼女になりました。
……なんか怖い。
そう思ったけど、一応
<今バイトから帰ったー。ごめんね、気付かなかった(>_<)>
とだけ送り、お風呂に入ろうと荷物を床に置いた。
その時また、
<ううん、いいよー>
それを見て、あたしはため息を吐いた。
そして今も、あたしは椅子に座り、携帯を見ながらため息を吐いている。
寝る時やバイトの時以外はずっと携帯と睨めっこだ。
理由なんて、簡単。
この画面の向こうにいるアイツのせいだ。
よくもまあ会話が尽きないなと思うのと、暇だなと思うのと。
二日間、コイツに対するイメージは少しも上がらなかった。
……まあ、上がるわけないんだけどね。
<そうなんだー、笑えるね>
とりあえず適当にそう送った後、あたしは携帯を机に置いたのと同時に手に取った紙を見ながら椅子の上に両足を乗せた。
「ま、こんな感じかな」
なんて呟きながら、ほんの少し微笑む。
二日間じっくり考えた、〝復讐計画〟。
それをまとめて書いたのが、今持っている紙なのだ。
「我ながら最高だよねっ」
あたしはもう一度携帯を手に取り、文字を早々と打っていく。
……計画、実行開始!!
<それよりさ、今週の日曜デートしようよ>
待ってろよ、望月相馬!
あんたに、きっちり復讐してやるからねっ!