大嫌いなアイツの彼女になりました。






 それに……


『初めましてっ!俺ね、望月相馬っての。よろしくねん♪』

『でも、純香ちゃんが悪いんだよ?そんな可愛いことするから』

『純香ちゃんって意外とピュアなんだね?』

『純香ちゃん、誕生日おめでとう!』

『……俺の純香ちゃんいじめるなんて、許さないよ?』



 出会ったあの日から望月相馬に言われた言葉が、頭の中をくるくる廻ってしまっていて。


 だけど、どんな言葉を思い出しても最後は、

『……俺のことを、今まで好きだって思ってくれたこと、一度もなかったの?』

 なんだ……。




「……っもう!!」

 勢いよく起き上がったあたしは、ネックレスを隣に置き、携帯を手にした。



 電話を掛けた先は、みお。


 いつもみお頼りの自分が、本当に嫌になっちゃうよ。

 ……なんて思いながらも。





「はいはーい、美織でーす」

 三回のコールの後、みおの愛想の無い声が聞こえてくる。



「みおーっ……ヘルプミー」


「おお、どうした?腹黒少女よ」


 望月相馬に復讐しているため、みおに最近そう呼ばれているあたし。

 言い返せないんだけど、ちょっとそのあだ名は嫌だ。


「あのね…望月相馬と、別れ、ました……」


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