大嫌いなアイツの彼女になりました。





 どうしてあたしが生徒代表のスピーチをしなくちゃいけないのか、すごく不思議だ。


 学年一位だからじゃ説明不足だよ、先生!




「嫌です!」


「まあまあ、頼むよ」


 担任はそう言うとあたしの肩をポンッと叩いて、教室に入って行く。




「はあ!?え、ちょ……」

 あたし担任を追いかけるように急いで教室に入ったけど、担任はもうクラスメイトと楽しそうに話していた。



「……あり得ない」

 そっとそう呟く。


 あたしは昔から本当に人前に立つのが苦手だ。

 なのに、全校生徒に見られながらスピーチだなんて、絶対無理。


 だけどもう断れない気がして、あたしは席に着くと何を喋ろうか必死に考えた・・・




























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