大嫌いなアイツの彼女になりました。
家に帰ると、あたしはすぐバイトに行く準備をし始めた。
「……ってことかな」
『マジで?あんたら運命なんじゃない?』
そしてそれとほぼ同時にみおに電話を掛けて、今日のことを話した。
『っていうかさ、望月相馬って子派手な格好してたんでしょ?』
「うん、校則破りまくりだったよ。ネックレスとかピアスとかついてたし、あっ、ズボンにもついてた!キーホルダーみたいな」
『っていうか、髪の毛金髪なんでしょ?』
「あーうん、少し黒入ってるけどほぼほぼ金だね!」
あたしがあははっと笑うと、みおは何故かため息を吐いた。
『そんな格好だったら目立つでしょ、その子』
「んー、まあ、教室すごい騒がしくなってた」
『だったらさ、なんで今まであんたは知らなかったわけ?』
「だよねー、あたしも思った!」
『はぁー、名前とか聞いたことなかったの?噂になったりしてるはずでしょ』
「うーん、でもさ!普通分かんないよ。あたしの学校人数多いもん」
気付かなかったのはそのせいかもしれない。
そう思っての言葉だった。
だけどそれを聞いたみおは、また大きなため息を吐く。