未来ーサキーの見えない明日までも。
プロローグ≫繋いだ絆。
誰に出会うよりも先に、二人は出会った。
両親との対面よりも前に、二人は対面した。
誰かの腕に抱かれる前に、二人は抱き合っていた。
互いが一心同体であるかのように。
他人が踏み入れる隙など与えないほどに。
強く、強く……。
それはまるで“離れない”という顕し。
禁忌に触れてしまった二人に残された、唯一の抗う術。