ねぇ、どうして君は【First】
「じ、じゃあ明日10時に最寄り駅の時計のオブジェのとこでいい?」
「…まぁ。うん」
漏れた言葉をなかったことのようにして、待ち合わせ場所を指定。
そして、教室に戻った。
まさかのOKに顔が緩んでしまう。
そんな表情で教室に戻って来た私を見て察したのか、クラスのみんなが「よかったね」と自分のことのように喜んでくれた。
「これで来なかったら承知しないから!羽瀬真那斗!!!」
ハルは大声で叫ぶ。
それがなんだか可笑しくて、みんなで笑っていた。
多分、明日が最後のデート。
私にはもうリミットが迫ってるから。
楽しもうね、マナ君。