星に願いを
「え?」


きょとんとする私を見て



「俺とお前って、まだ喋ったことなかったし。
これからよろしくーみたいな絡みもなかったし?

"まだ私の名前、覚えてくれてないんだ…"ってからかってやろうとおもってただけなのになー。
逆に俺がからかわれるとは…」



頬杖をついて
逆の手でペンをくるくると回しだす先生。





「成績優秀で、礼儀正しくて、いつも真面目に頑張ってるから、君の顔と名前は覚えてたよ」





先生は
至って普通に言った。





…どうして
そういうこと、平然と言えちゃうのかな…。






「本当かなぁ?」



心のどこかで動揺している自分を誤魔化すために
私は大げさに言った。



「もちろん」



先生は言って




「まあ、こんな俺だけどさ」



私のことを、持っていたペンで指して














「これからよろしくね。
鈴木結彩さん?」






どこか、得意げに言った。
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