椎名君とエトセトラ(完)
「はあ!?」
なに!?てかわたし椎名に腕ひっぱられてる!?
そのまま引きずられるように廊下まで出された私は、ずるずるとどこかへ向かって引っ張られてゆく。
「ちょ‥‥‥‥っはなして!!」
そんなわたしのこえも無視でどんどん引っ張られてゆく私の体。
風に乗って、前を歩く椎名から甘い香水の香りが漂ってくる。
その力強い腕と、広い背中をみて、胸がキュッと締め付けられる。
やばい‥‥‥‥‥このままじゃ私、また椎名のことすきになっちゃう。
そう思った私は、ざわざわとざわめいている生徒たちであふれかえる廊下全体に響くほどの大きな声で言い放つ。
「っはなしてっていってるでしょ!!?」
「いい加減素直になれや!」