椎名君とエトセトラ(完)





「今日から文化祭の準備がはじまるでしょ?

とくに何も役のないあんたら二人に買出し係を任命する」







「おいおいまじかよ仁科ー。


水城と一緒とかダリィ」





‥‥‥‥‥やばい。




かおにやけるんですけど。






ニヤけた顔をバレないように俯いた後、だらしない口元を引き締め真っ直ぐ椎名を見る。







「本当最悪。だけど仕方ない事だし我慢する。くれぐれも足手まといになんないでよね。単細胞」








「‥‥‥‥まじかわいくねえ」






心底うっとしそうな、切れ長のふたえの綺麗な目。





そんな顔したって無駄なんだから。




そんな顔も含めて全て好き。






椎名には言えないけど、席替えで椎名と隣になってから、まいにち学校にくるのが楽しみなの。








‥‥‥‥‥‥まあこんなこと、絶対言わないけどね。





< 4 / 18 >

この作品をシェア

pagetop