Pleasureー自由の元姫ー
氷の様な目で洸を射抜く...美紅。
右手には銀のフォークが握られている。...なんだ犯人は美紅か。
「何すんだよ美紅!危ねえ!」
「あら、結莉様に近付くから悪いのですわ。手間で握って羨まし...っじゃなくてこのケダモノが!!」
本音が駄々漏れよ。
「折角一ノ瀬家に来たんだから仲良くしなよ」
呆れ気味に言えば、美紅はグッ、と押し黙った後洸を睨んだ。
「......覚えてなさいよ女顔」
「女顔言うな!!」
睨み合う2人がなんか微笑ましいわ。
猫みたい。
なんて傍観してれば、後ろから肩を緩く叩かれる。
「...柚木。遅かったわね」
「うん、ちょっとね。...で、あれは一体?」
二人を指さす柚木。
私しはそれに微笑みながら、「あぁ、猫の喧嘩みたいなものよ」と返した。