消毒。
「菜々美、俺本気だから。」
雪亜くんはそう言いながらこっちに近付いてくる。
周りからは相変わらずのひやかし。
中には「キース♪キース♪」と言い始める声も。
えぇ!?キス!?
無理無理無理無理!!
わたしがあたふたしているうちに気付けば雪亜くんは目の前に立っていた。
「菜々美……」
ハッと我にかえった時には目の前に雪亜くんの顔。そして唇には柔らかい感触。
キャー!という声がかすかに聞こえる中わたしは呆然としていた。
嘘だよこんなの…
理人以外とキスしちゃうなんて…
さらにはまだ足りないとでも言うようにさっきの触れるか触れないかのキスではなく深いキスをしてくる雪亜。
「んんん!」