え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
うどんを食べる春華の顔には恐ろしいほど、表情がなかった。

きっと、彼女はこの手のことに慣れてるのだろう。

だから、僕もきっとここは聞こえないフリをしなきゃいけない。



パシャ


シャッターの音がした。


は……



先程騒いでいた集団のうちの女子のひとりのカメラからのシャッター音だった。

明らかに、そのケータイのカメラは僕らに向いていて。



きっとこれも見なかったことにして、事を荒立てないほうがいい。

見なかった事に……

見なかったことに…できるわけない。




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