え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
「ゆーう。今日、放課後、皆で集まるんだけどさー?」


スクバの持ち手を片方ずつ肩に通して、リュックみたいに背負った荻野が放課後、僕のクラスに来た。

「…補修。」

「あ、そーだった。裕、何ぼさっとしてたの?」

半分以上、お前のせいだ、って言いたいけど、面倒だから黙っておく。


「じゃ、終わったら来て!駅前のカラオケボックス。ほら、マックの隣の!」


僕の返事を聞く前に荻野は軽い足取りで教室を出て行った。


僕は先生からもらったプリントを時始めた。



………


あー、くそ、わっかんねー。

ひとり、ひとりと教室から皆帰っていく。


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