え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
家族
これは、振られたことになるのだろうか。
恋愛経験が皆無の僕は、駅のホームの椅子に座りながらぼんやり、そんなことを考えていた。
いや、明らかに振られたよ、うん。
僕に、傷つく資格はーーーない。
だって、僕が先に春華を傷つけた。
確かに、春華のこと、何も知らなかった。兄貴と付き合ってるの見て、知らない間に好きになっていた。
でも、わざわざあんなケンカ腰な春華の心の悲鳴をそのまま受け取って、返答すべきじゃなかった。
彼女はきっと、今まであの誰もを魅了する外見で苦労してきたんだと思う。
何かのトラウマかもしれない。