え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
だが、僕はそんな彼のやり方は気にくわない。


「なぁー、裕、お前、帰宅部だろ?ちょっと競技種目の名簿つくるの手伝って?」


「いいけど。」


……結局、いつもこうして僕がとばっちりをくうからだ。


アオはよっこらせっ、と、僕の前の席腰掛けた。


「ほんじゃー、とりあえず、ムカデのところは出席番号10番まで書いてってー。」


「アオほんと、こんな適当でいいの?」」


「だーいじょうぶ。このクラス、特に出席番号前半は、最初席近かったのもあるし、結構仲良いから。」


気にしてないようで気にしてる。
それがアオだ。


相手の空気がシラケるから、あんまりアツイことは言わない。

けど、よく考えたら、アオはスポーツ大好きだし、こういう行事も楽しみかもしれない。



「アオ。体育祭、頑張ろう。」


「…?ん、おお。」


アオは嬉しそうに笑った。


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