え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎

「私！春華ちゃん、そんな人じゃないと思う。裕みたいな人、簡単に手放す訳ない。」


僕は目を見開いた。
荻野にじっと見られて、すぐに伏せた。


「でも、振られたんだ。」


「春華ちゃんってさぁ、女子の間で殆ど悪い噂聞かないよ？あれだけの容姿でやっかまれないのは春華ちゃんの性格がいいからじゃない？」

緊張して上手く話せなかった僕に、素っ気なくしか答えられない僕に話題を色々振ってくれた。

うどん屋を出た後、春華は僕に謝らなかった。ごめん、とは言わなかった。


「そうかもしれない。」



きっと、春華は他の人より相手のこと、よく見ている子だ。