え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
「夏祭り、矢野と行きたい。矢野に酷いこと言ったのは知ってる。でも……もう一度僕にチャンスをください。」


ずっと二週間、春華のこと考えてた。


どうしたら僕なんかのところに春華が戻ってきてくれるのか。



「私は…陽が好き。」


僕はゆっくり、春華の顔を見た。


無表情だった。


「私は…陽が好き。」


僕が何も言えずにいると、春華は繰り返した。


その言葉に感情のリミッターが切れた。


「僕は……っ。」


喉がカラカラとして、声が上手く出ない。

「俺はーーー!春華が好きなんだ。告白される前から気になってた。春華が美人だとかそんなんじゃなくて、兄貴を玄関でニコニコしながら待つ姿を見て勝手になんの資格もないのにイライラしてた。」

そう、あの頃の僕は毎朝が不機嫌で、朝が大嫌いだった。





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