え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
「少し、春華と話がしたくて。」



座れば?というように、陽は自分の隣をトントンとした。


私は首を振ってすぐ脇にある、トラの遊具に腰掛けた。



「あのさ、春華と裕が別れたの本当?」


前を警戒してたら後ろからど突かれた感じで言葉を失った。

陽はてっきり、私に告白するのか……とまではいかなくても、何かしらアプローチをしてくるのかと思った。



まさか、裕くんのことだなんて……

なんだか自意識過剰で恥ずかしい……


「実はさー、結構前に裕から聞いてたんだ。」

キィ、と私が少し身じろぎするとトラの遊具が音を立てて動いた。


「うん、本当。」



「どうして別れたのかは知らないけど、というか俺には関係ないけど。裕はまだ春華が好きだと思うよ。」



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