え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
「やっぱり出来ねーよ。もし、春華が裕をまだ好きなら、もう一回告白してやってくれない?」



「そんな、こと……」


「たった一人の兄弟で、たった一人の家族みたいなもんだし。なんか、自分が頑張るより、兄貴として応援したくなっちゃったみたい。」


「……ごめんなさい。」



涙がとうとう溢れた。


「ごめんなさい……」



ごめん、本当に……

裕くん、陽、ごめんね。



涙が止まらなかった。


だって、自分、汚いって思ったから。



「陽にこんな嫌なこと……っ、言わせてごめんなさい。」




だって、そう言ってもらえて安心してしまってる自分がいたから。


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