え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
会場の公園は毎年人が沢山いるけど、ここは意外と穴場のようで下の仕掛け花火まではよく見えないせいか、人はそこまで沢山いない。



「あはは。そういうの、裕くんらしい。」


春華が笑った。


後半の台詞は余計だったけど。


「嫌だった?」


「ううん、ここがいい。」

ニコッと春華が笑うと同時にドンッと大きな花火の音がして夜空がパッと明るくなる。


「綺麗だ……」

思わず呟くように口からこぼれた。

「そうだね。」




多分、僕が見たのが花火だと思ったのだろう。


違う、本当は君が綺麗だと言いたい。

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