え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
朝の住宅街のは静かだ。


私は“デート”という単語ひとつ言うのに真っ赤になる裕くんがなんだか可愛くてドキドキした。


心臓がうるさい。


裕くんに聞こえないか心配だ。



「うん。これからいっぱい一緒にいよう。」



私は精一杯平静を装ったつもりだったけど、僅かに声がうわずった。








「あ!あれ‼︎」


駅に近づくとどこからかひときわ声があがった。


声のした方を見ると隣のクラスの女の子たちがひそひそとこっちを見て話している。

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