え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
自信なさそうに微笑する裕くん。

ねぇ、どうしてこの人はこんなに自己評価低いの?


「そんなことない!!」

気付いたら声をあげていた。

「そんなことない、と思う!」


「…ありがとう。」

「私、裕くんの声聞きたい!」


「え…恥ずいから無理。」

「…ケチ。」

「ケチって。」

困ったように笑う彼。


「春華って、音楽好きみたいだけど、楽器って何かやってるの?」


「ギター。ちょっとだけね?」


指の間をほんの少しあけて示す。


後半は嘘だった。
これでもギター暦は5年くらいになる。

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