え、高嶺の花が僕の彼女⁉︎
パチパチ




最後の一音を弾き終わったとき、小さな男の子が拍手していた。



それにつられて母親が、周りで見ていた中学生が、アルバイトのお兄さんが…皆んなが拍手をした。



裕くんと私はなんだか照れくさくて、すぐに楽器屋さんを後にした。



「春華ってギター、すごい上手いんだね。」


タワレコの建物を出るときになって、裕くんが言ってきた。

「そんなこと…」


「荻野のとは大違い!」

冗談っぽく面白おかしく付け足す彼に、ちょっぴり胸が疼く。


「ねぇ…」

こんなこと言うのは多分、すっごい嫌なオンナノコなのかなぁ。

でも。

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